558361 ランダム
 HOME | DIARY | PROFILE 【フォローする】 【ログイン】

花尊し

花尊し

家族葬

家族葬についての Q & A

Q 家族葬とは
A 家族葬というのは90年代に登場した言葉で、
厳密な定義は無く、形式にとらわれない様々なスタイルがあります。
身内以外には葬儀の案内をせず身内だけでする葬式で、
文字通り家族だけで営むものから、
親戚や故人と親しかった人が加わって行うものまであります。
宗教的には無宗教葬もありますし、
僧侶等の宗教者を招いて営む場合もあり、
宗教儀礼を行うかどうかは家族の意思によります。

Q 家族葬はどのようなときに行なうのか
A 家族葬は、故人と過ごす最後の時間を大切にしたいという遺族によって行われます。
一般のお葬式では、遺族は、臨終の時から、お通夜、お葬式まで、
慌ただしい中でほとんどが過ぎていき、静かに故人とお別れする時間もないまま、
何もわからないうちに終わってしまうというのが現実です。
本来、通夜は家族、親族が最後の別れを充分にし、心の整理をする貴重な時間ですが、
会葬者も義理で参加する意識が強いので、都合のいい夜の通夜で義理を果たすようになり、
遺族が、通夜の会葬者の接待に追われるようになってしまいました。
家族葬は、ごくごく親しい人だけで行うので、周囲を気にする必要もありませんし、
じっくりと故人とお別れをすることができます。
同じ時間を二度とは持つことが出来ませんから、心のこもった内輪だけの葬儀で、
身内だけで、落ち着いて別れの時を過ごすこの時間を大切にしたいものです。

Q 家族葬を決める前の注意点は
A 家族葬を行う際は、後々トラブルの元になりますので
下記について家族内でしっかり決めておきましょう。
・家族葬を知らせる範囲
・香典、供物、供花を受け取るか否か
・葬儀後、死亡を通知する範囲

Q 家族葬における身内とは
A 身内の範囲はそれぞれの遺族の考え方、
各家庭の事情や考え方によって変わっています。
一般には次の3タイプに分かれます。
1 遺族のみ
2 遺族+親戚
3 遺族+親戚+故人と親しかった人

Q 遺族の範囲は
A 遺族の範囲をどう考えるかですが、
遺族とは二親等の範囲と考えるべきでしょう。
本人(故人)の子ども時代の家族である
両親(一親等)、祖父母(二親等)、きょうだい(二親等)と、
本人が結婚後につくった家族である配偶者、子ども(一親等)とその配偶者、
および孫(二親等)とその配偶者となります。
親が亡くなったとき、子どもから見れば
叔父さん、叔母さんは遺族ではなく親戚ではないか、と考えがちですが、
叔父(伯父)、叔母(伯母)は子どもから見れば三親等ですが、
本人である親にとってはきょうだいで二親等になりますので遺族になります。

Q 家族葬は香典辞退?
A 家族葬の場合、通知する範囲をどうするか、
香典を受け取るかどうかは遺族の考えによるのはもちろんです。
家族葬の参列者はいずれも本人と親しかった人ですから、
葬儀もお別れも参列した皆で行い、参列した人の多くが火葬場まで付き添います。
ですから参列してほしい人にだけ案内し、
その他の人には会葬も香典、供花、供物も辞退するのが一般的です。
但し、葬儀に参列する人の場合は別で、香典、供花、供物は、受け取るのが原則です。
家族葬では香典は不要というのは、
葬儀の案内をされず参列しない人の場合には不要ということで、
案内され参列する人は親しい人ですから、むしろ多めに包みます。
親族などで受け取らない訳には行かない場合もありますし、
自治会などでの決まりによるものも受け取る方が無難です。
香典を辞退するときは、年輩の方からすると、「俺の気持ちを受けられないのか」と、
失礼な態度ととられますので、普通の葬儀以上に対応を丁寧にしなければなりません。

Q 家族葬は無宗教?
A 家族葬は無宗教でする場合もありますし、宗教者を招くこともあります。
通常の葬儀はどちらかと言えば、
本人の宗旨よりも家の宗旨に従って行われる傾向がありますが、
家族葬の場合には、あくまで本人の宗旨を尊重して行われます。

Q 家族葬のポイントは
A 家族葬のポイントは、形式ばるのではなく、優しさ、温かさを大切にすることでしょう。
皆身内なのですから遺族の答礼は無くてもいいでしょう。
挨拶がどうのというよりも、遺族の悲しみを大切にすることを優先します。
また座る順番もあまり気にしないで良いでしょうし、
柩を皆で囲むようにして葬儀をするのも良いでしょう。
また最後のお別れ(お別れの儀)は、皆本人と親しかった人なので、
一人ひとりがゆっくり故人と対面してお別れできるように、
予め充分な時間をとっておきます。
故人と家族の別れを最優先に考えるのが家族葬の最大のポイントです。

Q 家族葬と密葬はどう違う(その1)
A 家族葬も密葬も、一般の人には通知しないで、あるいは、知らせても参加は遠慮してもらい、
親しい人たちだけで送る葬儀で、特にここが違うというものはありません。
近親者のみで行う本葬無しの密葬を家族葬というやさしいネーミングで呼ぶもので、
大切な事はどの様なお葬式にしたいのか、ご自身の中でイメージされておく事です。
一般的には、
家族やごく近い血縁者だけで静かにお送りする葬儀を密葬、
葬儀の通知をする方々を家族、血縁者、近しい友人などに限定し、
故人を知らない関係者をお呼びしない葬儀を家族葬と言います。

Q 家族葬と密葬はどう違う(その2)
A 家族葬と密葬はどちらも主に親族や親しい者だけで行う葬儀
(略式の内輪だけの簡素な葬儀)ですが、別のものです。
密葬が本葬とセットで行う葬儀であるのに対して、家族葬は単独で行う葬儀です。
密葬という言葉は閉じた暗いイメージがあるのに対し、
家族葬は家族だけでゆっくりと静かに故人の死を噛みしめ
最後のお別れがしたい、という思いを込めた呼び方です。
家族葬は家族の希望を一番に汲み入れ、
規模や予算に合わせ形式に拘らない自由なお葬式を称し、
家族や親しい友人など少人数で行います。

Q 家族葬と一般の葬儀との違いは
A 家族葬は故人を知る人たちが参列する葬儀だということです。
通常葬儀といえば、故人と地域社会や職域社会とのお別れの場であり、
同時にその家の代替わりを象徴する儀式でもあり、
葬儀には多くの人の参列をお願いする必要がありました。
それに対して家族葬は、故人との別れにいわば純化した葬儀です。
故人を知る人が参列すると考えれば、参列者は
家族、親族、そして故人の友人などということになります。
家族葬の参列者がいわば身内ばかりであるという理由で、
葬儀そのものは小規模なものになります。
普通お通夜といえば、焼香を終えた会葬者が次々とお清め所に入って行くという
落ち着かない雰囲気になりますが、家族葬の場合は参列者全員が葬儀式場内に着席し、
読経が終われば全員でお清め所に移るという具合です。
また、葬儀式場の飾りなども特に外回りなどは省略されることがほとんどです。

Q 家族葬の実際は

1 家族葬は、宗教の有無や宗派を問いません。
2 家族葬の参列者は、家族・親族と親しかった友人などです。
3 家族だけですので、司会、弔電、一般焼香などを省略した形で行います。
4 家族葬では会葬礼状や会葬返礼品、香典返しも不要のことが有ります。
5 家族葬の式場は自宅、貸し式場、公民館、集会所など様々です。
6 家族葬への参列では服装にこだわることはありません。
7 納棺・出棺などは原則として家族の手で行います。

スタイルは様々ですが祭壇を飾らず、
会場に棺を縦向きに置き、そのまわりを囲むように椅子をならべて
セッティングし故人を見守りながらお別れをする形もあります。
家族葬を、規模を小さくしただけの葬儀と勘違いしている葬儀社や、
送葬の自由権をたてに、
社会的な人間関係や儀礼を無視するような家族葬をすすめている団体もあります。

Q 家族葬の意義は
A 「故人も退職して付き合いも限られているし、
家族の付き合いや義理で大勢の会葬者に来ていただくよりも、
家族と親族でゆっくりと見送りたい。」とお思いの方はたくさんいらっしゃいます。
付き合いや義理の会葬者のいない家族葬は、家族がゆっくりと故人の死を噛みしめ、いたみ、
同時に自分の死を(同時に生を)考える貴重な体験になるはずです。

Q 家族葬のメリットは

・家族だけでゆっくりと静かに最後のお別れができる。
・葬儀の準備や手配にふりまわされ、あわただしい中でお別れの時間を過ごし、
大勢の会葬者への挨拶、応対で疲れ果ててしまう、といったことが無い。
・故人の息子の会社関係者など、故人と一度も会った事の無い
義理だけの会葬者の応対に気を使わなくて良い。
・看護などで疲れた遺族の体をいたわりながら葬儀を行える。
・残された家族が共に送ることによって家族の絆を確認でき、
本当に心から悲しんでくれる故人を知る人だけが一緒になって送るので、
故人に対する気持ちを共有できる。
・弔問客との応対は葬儀後の落着いた時にすれば良い。
・必要な物だけを用意するので費用も抑えることができる。

Q 家族葬のデメリット、問題は
A 故人が生きてきた年月の分だけ、人とのつながり、社会とのつながりは有り、
身内でなくとも、最後のお別れをしたいと思う人がいるでしょうし、
親戚縁者のどの範囲で執り行うかなどの問題もあるでしょう。
親戚や友人には知らせず、家族だけで温かく見送ってあげるのは良いのですが、
送る側は、故人の希望や自分たちの考え方だけではなく、
生前、縁のあった方々が持つ「故人への気持ち」を忘れてはなりません。
古いタイプの葬儀に慣れている人には、家族葬は寂しく感じられるようで、
世間体を重んじる親戚などの理解を得ることにも難があります。
葬儀後に各関係の方々に 亡くなった事実を公にする手間ひまや精神的労力も必要です。
翌日から近所や生前の友達がひっきりなしに香典を持って弔問に訪れ、
香典返しを用意してなくて慌てたり、お客様対応で気が休まらず、
外出の予定も立てられず、もうへとへとでそれが毎日のように続いたという事例もあります。
よく話し合って事前に家族葬について理解していただくことが大切です。

Q 家族葬の背景は
A 昔の葬儀は、運営その他雑事は全て隣近所の地域共同体が行い、
死別の悲しみの中にある遺族は死者の弔いに専念出来るものでしたが、
都市化で社会構造が多様化し地域共同体のつながりも薄くなり力が弱まる一方、
息子の会社関係者等、故人の生前を全く知らない第三者が葬式に参加しだし、
この第三者が大多数を占める葬儀社主導の葬式が一般的となりました。
会葬者が200人以上にもなってくると、遺族は参列者や会葬者の接待に忙しく、
死者の弔いに専念できないという不満が出てきました。
また、故人を知らない義理だけの関係者には、来てもらうには及ばない、来てもらいたくない、
身内だけで、落ち着いて別れの時を過ごしたい、心のこもった内輪だけの小さな葬儀にしたい、
という要望から、生前の本人をよく知る人だけで葬儀をするというのが家族葬の背景なのです。
葬式は本来、死者を弔うものであり、
故人を知らない第三者の多数の葬式への参加は、葬式の本質を歪めるものです。
家族葬志向は、葬式を本来の死者を弔うものへ回帰させたいという願いを表明するものです。
過去にも密葬は有りましたが、一般的な葬式において参加者に枠を設けるという発想は新しいものです。

Q 家族葬の料金は安いイメージがありますが、実際はどうですか。
A 家族葬の料金は、その内容( 祭壇や宗教者への支払いの有無 )によって極端に違います。
家族葬も一般の葬儀も、会場使用料、会葬御礼品や料理などの経費がかかります。
一般の葬儀では、多くの方に参列頂くのに対し、
会葬者があまり来られない家族葬では、総額は低く抑えることが出来ますが、
香典収入も一般の葬儀に比べて少なく、逆に負担が多くなる場合もあります。
「家族葬」=「低価格葬」という認識は適当ではありません。


© Rakuten Group, Inc.